hitotoでは初めてとなる、陸 瑋妮(WEI-NI LU)の個展を開催いたします。
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From the Exhibitor
もうお母さんから教えてもらったのか、学校の同級生からだったのかは覚えていない。
けれど、小学生のころ折り紙の星に夢中になった時期があった。
一枚の細長くて、ペラペラで何もない、ひどく言えば捨ててしまいそうな紙の端っこ。それを折って折って、
五つの先端をつまみ上げると、目の前に星が現れる。
祝福や気持ちを込めた星々が、生まれてきた。
こういう何も考えてない、無限に星を生産する時間がすごく好きだった。
最近作品制作の中で、『壁紙』というキーワードに引っかかり、主体・支持体と背景の関係性にどんどん着目。
既製品バルーンのボディーを借りながらベースに基づいて、ちょっとしか入れない空気で流動し、不安定で、
どこか眩しさを帯びた人工の蛍光灯の下で、風が窓辺のカーテンをわずかに揺らすのような。
それは、表層的で、人工的で、秩序に満ちた光景。
プリントとリアルの違いを弄ぶように印刷することで、ズレを認めることができる。
*星々よくキラキラさせるために、フラッシュを使って撮影してください。
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Profile
WEI-NI LU
陸 瑋妮 (ルー・ウェイニー)
台北実践大学建築設計専攻を卒業後に来日し、2019年に京都市立芸術大学大学院絵画科版画専攻を修了。
現在、京都を拠点に、プリンティング作品やアートブックなどを制作。
日常から風景の断片を収集し、印刷や複製の過程で生じるコピーとエラーの繰り返しを通して、自身のドローイングや写真アーカイブを弄びながら、
造園するような感覚で新たな風景の平面作品をプリント出す。
instagram www.instagram.com/weiniluu/
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・企画:hitoto
・広報デザイン:タナカタツヤ(hitoto / www.designsalad.net / instagram)